オフィスのエントランスで「誰がいつ入退室したか把握できていない」「鍵の管理が担当者に属人化している」——そんな状況に頭を抱えているビル管理者の方は少なくないはずです。

物理的な鍵から電気錠・入退室管理システムへの切り替えは、セキュリティ水準の底上げだけでなく、管理業務の効率化にも直結します。本記事では、電気錠の仕組みや選定時のチェックポイント、導入時に失敗しないための運用設計まで、実務に即した視点で整理しました。

オフィス エントランス 電気錠 - Spacious and clean entrance hall of a modern urban

電気錠導入で最初に決めるべき3つのポイント

オフィスエントランスへの電気錠導入で最初に決めるべきことは「認証方式」「ユーザー規模」「既存設備との互換性」の3点です。これを曖昧にしたまま製品選定に進むと、後から運用コストが膨らむか、再工事が必要になるケースが多い。まずは自社の入退室管理における現状の課題を言語化してから、製品仕様と照らし合わせることが近道です。


オフィスエントランスに電気錠が求められる背景

「退社した元従業員の合鍵が回収できているか自信がない」と感じたことはありませんか?

物理鍵を複数本管理する運用は、小規模オフィスでも意外に手間がかかります。鍵の紛失・複製リスク、夜間の無人時間帯のセキュリティ確保、来訪者への一時的なアクセス付与——これらをアナログで運用し続けることには、管理コストとリスクの両面で限界があります。

電気錠(でんきじょう)とは、電気信号によって施錠・解錠を制御する錠前の総称です。ICカード、暗証番号、スマートフォンアプリなどをキーとして使えるため、鍵の物理的な複製リスクを排除できる点が大きなメリットとして挙げられます。

近年は「入退室管理システム」との連携が標準化しつつあり、誰がいつエントランスを通過したかをクラウド上でリアルタイムに記録・閲覧できる環境が整ってきました。テナントビルや複数フロアを管理する立場からすると、管理者が一元的にアクセス権を付与・削除できる仕組みは、セキュリティポリシーの徹底にも有効です。

オフィス エントランス 電気錠 - 物理鍵運用からオフィス電気錠・入退室管理システムへの移行フロー。「物理鍵管理(紛失・複製リスク)」→

Q: オフィスエントランスに電気錠を導入するメリットは何ですか?

ICカードや暗証番号による施錠・解錠で物理鍵の複製リスクを排除でき、入退室履歴のクラウド記録・アクセス権の遠隔付与・削除が可能になります。管理者の工数削減とセキュリティ水準の向上を同時に実現できます。


電気錠の種類と認証方式——選定で迷わないための整理

「電磁錠」「電気錠」「電子錠」——似たような言葉が並んで混乱した経験はありませんか。

まずは言葉の整理から始めましょう。一般に「電磁錠(でんじじょう)」は通電中に磁力でドアを保持し、電源が遮断されると解錠される仕組みです。停電時に自動解錠される特性があるため、消防法上の要件を満たしやすく、ビルのエントランスや防火扉に多く採用されています。一方、「電気錠」は電気モーターやソレノイドでデッドボルトを動かすタイプで、停電時の動作(フェイルセーフ/フェイルセキュア)は製品仕様によって異なります。

オフィス エントランス 電気錠 - 電磁錠・電気錠(ソレノイド式)・電気ストライクの3方式を比較。列項目:停電時の動作、工事の複雑さ、主

認証方式の選択も、運用効率を左右する重要な判断です。主な選択肢を見ていくと、まずICカード認証は、すでに社員証にFeliCaや交通系ICカードの機能が搭載されている企業で追加投資を最小化できます。暗証番号式は導入コストが低い反面、番号の使い回しや漏洩リスクへの対策が運用上のポイントになります。

生体認証(顔認証・指紋認証)は認証媒体を持ち歩く必要がなく、なりすましリスクを低減できますが、登録・管理の手間と初期コストが上がる傾向にあります。複数の認証方式を組み合わせる「多要素認証」を採用することで、セキュリティレベルをさらに高めることも可能です。

Q: ICカード認証と暗証番号式はどちらがオフィスに向いていますか?

従業員が50名以上の場合はICカード認証が運用しやすく、鍵の貸し借りや番号漏洩リスクを防げます。一方、小規模オフィスや来訪者が多い場所では、カード発行コストを抑えられる暗証番号式も選択肢になります。用途・規模に応じた組み合わせが現実的です。


導入前に確認すべき設備・環境チェックリスト

実際に工事が始まってから「既存の配線では対応できなかった」と判明するケースは、現場でよく耳にする話です。ビル管理者として導入前に確認しておくべき項目をまとめました。

ドア・建具の仕様確認が最初のステップです。ドアの素材(スチール・アルミ・木製)、開き方向(内開き・外開き・引き戸)、ガラス扉の有無によって取り付け可能な電気錠の種類が変わります。特に強化ガラスドアへの取り付けは専用の製品や施工が必要になる場合があります。

次に確認すべきは電源供給の経路です。電気錠は電源配線が必要なため、既存のドア周辺に電気工事が可能な空間・ルートがあるかどうかを事前に確認してください。電池式のスマートロックと混同されることがありますが、ビルのエントランス向けの電気錠は電源配線式が主流です。

オフィス エントランス 電気錠 - 電気錠導入前チェックリスト。「ドア仕様(材質・開き方向・ガラス有無)」「電源供給経路の確認」「既存錠

「ユーザー登録数の上限」も見落としがちなポイントです。数十名規模のオフィスであれば多くの製品が対応できますが、テナントビルや大規模施設では登録可能な人数が数千〜数万人規模になる場合があります。製品ごとの上限を必ず確認してください。

消防法・建築基準法との適合性も確認が必要です。防火扉や避難経路上のドアに電気錠を設置する場合、停電時に自動解錠される仕様(フェイルセーフ)が求められるケースがあります。具体的な法令要件については、施工業者や消防署へ事前に確認されることをおすすめします。

Q: 電気錠の導入工事はどの業者に依頼すればよいですか?

電気工事士の資格を持つ施工業者への依頼が必要です。電気錠メーカーが施工業者を紹介するケースもあるため、製品購入時にメーカーへ相談するのが最短経路といえます。


入退室管理システムとの連携設計——運用設計で差がつく

電気錠単体を導入して終わり、ではなく「その後の運用設計」こそが管理効率を決めます。

たとえば、月次でのアクセス権更新が担当者の手作業に依存していると、退職者のカードが失効されないまま残るリスクが生まれます。入退室管理システムとクラウドを連携させれば、管理画面からリモートでアクセス権の付与・削除が完結するため、こうした運用ミスを構造的に減らせます。

入退室ログの活用も見逃せない視点です。誰がいつ何時にエントランスを通過したかの記録は、セキュリティインシデント発生時の証跡として機能するほか、テナント管理や労務管理との連携データとして活用する企業も増えています。

一方で、システム連携の複雑さがネックになるケースもあります。クラウド接続のための通信環境の整備、既存の人事システムや勤怠管理ツールとのAPI連携コスト——導入前にシステム構成全体を俯瞰し、必要な投資を試算しておくことが肝要です。

Q: 入退室管理システムを電気錠と連携させると何ができますか?

クラウド経由でアクセス権の付与・削除・変更をリモートで実行でき、入退室履歴をリアルタイムに記録・閲覧できます。複数拠点を一元管理したい企業やテナントビルの管理者に特に有効です。

オフィス エントランス 電気錠 - 入退室管理システムと電気錠の連携シーケンス。「管理者」→「ローカル管理画面(PC)」:アクセス権設定


Lavishが選ばれる理由——ビル・施設向け電気錠の実力

ここからは、弊社が提供する電気錠ブランド「Lavish(ラビッシュ)」についてご紹介します。

オフィス エントランス 電気錠 - Lavish electric lock office entrance installation

Lavishは、ビル・施設向けに開発された電気配線式の電気錠です。電磁錠のコイルに銅を採用することで高寿命・高耐久性を実現しており、長期運用コストの観点からテナントビルや公共施設への導入実績があります。

登録ユーザー数は最大20,000人まで対応しており、大規模ビルや複数フロアを抱える施設でも単一システムで管理が可能です。DC12V・24V両対応で既存設備との互換性も確保しやすく、電源仕様の違いによる追加工事コストを抑えられます。

屋外エントランスへの設置では、防水性能IP66準拠により、風雨にさらされる環境でも安定稼働を支えます。2年保証付きで、導入後のサポート体制も整備しています。

リーダーは3つのモード(スタンドアローン / Wiegand出力 / 制御器モード)に対応しており、既存の入退室管理システムとの統合も柔軟に設計できます。エレベーター制御との連携にも対応しているため、エントランスから各フロアへのアクセス権を一括管理したいビル管理者の方からご相談をいただく機会も増えています。

API(ローカル)利用料は月額費用ゼロ。製品の買い切り価格以外に月次コストが発生しない点は、長期運用を前提とするビル管理において、ランニングコストの予測が立てやすいというメリットがあります。


導入を検討されているビル管理者の方へ

エントランスの電気錠選びは、製品スペックだけでなく「自社の運用体制に合った認証方式と管理システムをセットで設計できるか」が成否を分けます。

設備環境の確認から製品選定、施工業者の手配まで、不明点があればまず相談ベースでお問い合わせください。Lavishの導入事例や仕様詳細について、担当者が個別にご案内します。

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