築15年のオフィスビルに入居している総務担当者から「そろそろ物理鍵の管理が限界」という相談をよく耳にします。退職者が出るたびに合鍵を回収して、無くなっていないか帳簿と照合して……という運用は、想像以上に神経を使うものです。電気錠を後付けすれば解決するのは分かっていても、「工事費用がいくらかかるのか」「業務を止めずに導入できるのか」が見えず、二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、電気錠の後付け工事にかかる費用の目安、見積もりの見方、そして総務担当者が導入前に押さえておくべき実務ポイントを整理します。

電気錠 後付け 工事 費用 - Modern Japanese corporate office entrance lobby wi

電気錠の後付け工事費用の相場は本体+工事で数万円〜数十万円

結論から言えば、電気錠の後付け工事費用は本体価格と工事費を合わせて、玄関1ヶ所あたり数万円〜数十万円が一つの目安です。参考情報として、電子錠の取り付け事例では玄関ドアで44,000円前後、会社出入口で27,500円前後という価格帯も紹介されています(出典:Rescue Navi)。ただしこれは既存ドアに面付けする単純なケースであり、電気配線工事や制御盤設置を伴うオフィス用途では金額が大きく変わります。

「思ったより高い」と感じた方もいれば「その程度なら」と感じた方もいるでしょう。この差は、選ぶ製品の種別と工事範囲で決まります。まずは費用の全体像を掴むところから始めてみましょう。

電気錠 後付け 工事 費用 - 電気錠タイプ別の後付け工事費用相場(電池式スマートロック/有線電気錠/電磁錠システム)の3列比較。本

電気錠と一口に言っても、実際には大きく3タイプに分かれます。電池駆動のスマートロック、電気配線を引き込む電気錠、そして電磁力でドアを保持する電磁錠システムです。それぞれ工事の性質がまったく異なるため、費用の内訳も別物になります。

Q: 電気錠の後付け工事費用の平均はいくらですか?

A: 玄関1ヶ所の後付けで、電池式なら本体込みで3〜5万円、電気配線を伴う本格的な電気錠なら10〜30万円が目安です。オフィス複数扉では別途見積もりが必要です。

費用が変わる要因は「配線工事の有無」と「ドアの種類」

電気錠の後付け費用を左右する最大の要因は、電気配線工事があるかどうかです。事務所の給湯室で「ここまでコンセントを引きたいのに壁の中を通せない」と嘆いた経験、ありませんか?電気錠も同じで、天井裏や壁内に配線ルートを確保できるかで工事費が数倍変わることがあります。

電池式のスマートロックであれば、既存のサムターン部分にネジ固定するだけで済むため、工事は1時間程度・費用も低く抑えられます。

一方、電磁錠や本格的な電気錠システムは以下のような工事が必要になります。

  • 電源供給用の配線工事(DC12Vまたは24V)
  • 制御盤・電源装置の設置
  • カードリーダーや顔認証端末の取り付け
  • ドア枠側の加工(電磁錠のストライク受け)

ドアの種類でも費用は変動します。開き戸の木製ドアが最もシンプルで、強化ガラス戸や自動ドアになると専用の取付金具や制御連動が必要となり、工事費が上乗せされます。防火扉の場合は改造が制限されるため、ドア枠の外側に取り付ける方式を選ぶことになり、これも見積もりに影響します。

見積もりを依頼するときは、「ドアの写真」「扉の材質」「電源コンセントの位置」「入退室したい人数」の4点を事前に整理しておくと、業者とのやり取りが格段にスムーズになります。

Q: 配線工事なしで電気錠を後付けできますか?

A: 電池駆動のスマートロックであれば配線工事は不要で、既存のドアに面付けで取り付け可能です。ただし利用人数が多いオフィスや複数扉の一元管理には有線式の電気錠が適しています。

電気錠 後付け 工事 費用 - Lavish 電磁錠システムがオフィスの入口ドア枠上部に設置されている様子

総務担当者が見積もり前に確認すべき5つのポイント

見積もりを取ってから「思っていたのと違う」となる原因の多くは、初期の要件整理不足にあります。実際に導入した知人の総務担当者からは「工事当日に電源位置の問題が発覚して、追加費用が発生した」という話も聞きます。事前に以下の点を整理しておくと、業者との認識ズレを防げます。

まず利用人数と入退室頻度です。10人程度の小規模オフィスと、100人を超える中規模拠点では、選ぶべき製品も工事規模もまったく違います。次に既存錠の状態。ラッチ部分だけ残して電気錠に置き換えるのか、完全に新規のシリンダーとするのかで工事範囲が変わります。

3つ目は認証方式の希望です。ICカード、暗証番号、顔認証、指紋のいずれを主軸にするかで、リーダー端末の選定と配線本数が決まります。4つ目は入退室ログの管理方法。ローカルPCで管理するのか、複数拠点をまとめて見たいのかで、システム構成が異なります。5つ目は将来の拡張性。「今は1扉だけど、来年もう1フロア借りるかも」といった計画があれば、初期から拡張しやすい制御システムを選んでおくべきです。

電気錠 後付け 工事 費用 - 電気錠後付け導入の流れ(要件整理→現地調査→見積もり→契約→工事→運用開始)を6ステップで表現

工事期間の目安は、1扉のシンプルな案件で半日、複数扉や配線工事を伴う案件で2〜5日程度です。業務を止めずに実施するため、休日工事や夜間工事を選ぶ企業も少なくありません。この場合は割増料金が発生することが一般的です。

Q: オフィスの電気錠工事は業務を止めずにできますか?

A: 短時間の工事であれば就業時間中に区画を区切って実施可能ですが、配線工事を伴う場合は休日・夜間対応が現実的です。事前に工事業者と作業手順を詰めておくことをお勧めします。

ランニングコストと保守を含めたトータルで判断する

初期費用の安さだけで選ぶと、後々のランニングコストで割高になることがあります。月額料金がかかるクラウド型サービスの場合、扉数×人数×月数で積み上がっていくためです。導入から5年後、10年後を見据えたトータルコストで判断することが、総務担当者の腕の見せどころとも言えます。

保守費用も見落とせない項目です。電池式であれば電池交換のコスト、有線式であれば制御盤や電源装置の点検費用が発生します。防水性能(IP等級)や耐久性の仕様書を確認し、屋外設置の場合は特に環境適応性をチェックしてください。

保証期間も業者選定の重要な判断材料です。一般的には1年保証が多い中、2年以上の保証を提供する製品を選べば安心感が違います。故障時の対応スピード、代替品の手配可否、遠隔サポートの有無なども事前に確認しておきましょう。

正直なところ、私自身も自宅のスマートロックを選ぶときに「安さ」だけで決めて、後からアプリの月額課金に気づいた経験があります。法人導入ではその失敗は許されません。見積書には表れない「月額料金の有無」「API連携料金の有無」を必ず確認してください。

Q: 電気錠の月額料金は一般的に必要ですか?

A: 製品によって異なり、クラウド管理を伴うものは月額料金が発生することが多い一方、ローカル管理型やスタンドアローン型では月額不要のものもあります。導入前に必ず総額試算を行ってください。

オフィス・施設の後付け導入なら Lavish の電気錠システム

ここまでの整理を踏まえて、オフィスや施設の入退室管理を本格的に見直したい総務担当者の方には、弊社の電気錠ブランド「Lavish」をご検討いただけます。

Lavish は既存のオフィスビルへの後付け導入を前提に設計された電気錠システムです。電磁錠のコイルには銅を採用しており、長時間通電する用途でも安定して動作します。DC12V・24V の両電圧に対応しているため、既存設備の電源仕様に合わせた設計が可能です。防水性能は IP66 準拠のため、屋外の通用口や駐車場ゲートにも対応します。

登録できるユーザー数は最大20,000人までとなっており、単一オフィスから大規模施設まで一つのシステムで管理できます。リーダーは3つの動作モード(スタンドアローン/Wiegand出力/制御器連携)を切り替えられるため、既存のセキュリティ設備と組み合わせた段階的な導入も可能です。エントランスだけでなくエレベーターの階数制御にも対応しており、フロア権限の細かな設定ができます。

管理はローカルPCの専用ソフトウェアで行い、入退室ログの記録・監視、利用者の一括編集などが可能です。日本国内の各メーカーの電気錠と接続実績があるため、既存ドアを活かした導入計画が立てやすいのも特徴です。保証期間は2年間で、導入後のサポート体制も整えています。

「うちのビル、防火扉なんだけど大丈夫かな」「配線ルートが取れるか自信がない」といった具体的な相談から始めていただいて構いません。現地調査のうえ、御見積とあわせて最適な構成をご提案します。

まずは扉数・利用人数・既存ドア写真をご用意いただき、お問い合わせフォームからご相談ください。製品仕様の詳細は製品ページでご確認いただけます。